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重機安全対策:バックホウ編

技術提案項目:現場作業時における重機安全対策バックホウ編





バックホウにおける安全対策システムは多くの商品があり選択が困難である。

実際に活用した意見や費用対効果も踏まえていく。


磁界による警報システム


・作業者接近検知システム 


概算金額:レンタル(親機1台)6〜7万円(子機1台)4〜5千円/月 サポート料含む


仕様:検知機を搭載した建設機械に、ICタグを装着した作業者が全方位で任意の距離以上近づくと、運転手・作業者の双方に接近(危険)を警告するシステムである。機械間の接近を警告することも可能である。


メリット

・電波と磁界を用いた警告に変えたことにより、360度(全方位)検知できるため、今まで死角となっていた場所を補完でき、安全性が向上する。 ・検知距離を、1m毎に切替ダイヤルで設定できることにより、現場に合わせて簡単に検知範囲を設定できる。 ・ICタグを建設機械に載せることで、建設機械間の接近も警告できる。 ・本装置を設置することにより、作業範囲の変更のたび、カラーコーンの移動が不要になるため、施工性の向上が図られる。 ・ICタグを周辺構造物に設置することで、構造物への接触も警告できる。 ・磁界が回り込む為、障害物に隠れた作業者も検知できる。


デメリット:作業範囲が狭い箇所は常時警報が発動してしまい作業員の不満となってしまう。


コメント

この製品の良いところは、重機側と子機を持っている作業員側の双方に警報を発信できることである。設置設定も容易であり費用対効果もあり、現場に取り入れやすい商品である。

注意点しては、メーカーが九州となりメーカーに商品が届かないとレンタル停止とならない。つまり融通が効かないことである。

それ以外の磁界系の重機システムでは推奨できる商品である。






・建設現場向け特殊無線 「HERIMA」

メーカーティオック  各代理店で取り扱いあり 仙台銘板 ソーキ カナモトなど


概算金額:レンタル10万円/月台

別途初回基本料5万円 サポート親機1000円/日 子機100円/日


仕様:特殊な磁界システムを重機などの危険エリアに設置し作業者とオペレーターとが互いに認識するシステム

・重機等の危険物周辺に磁界を発生させ、そのエリアに入るとLEDを光らせる事で安全管理を行うシステム

・HERIMAシステムは作業者の目線にLEDの光を送ることでどの作業中でも危険を知らせるシステム ・重機オペレーター及び大型機械作業者へは別で送信用のtagを持ち受信した際に同タイミングで発信する ・その作業者が気付かなくても周囲の作業者も気付くので本人と周りとが危険を共有できるシステム ・本人へは目線式LEDにて知らせ、周囲の作業者にはヘルメット周囲のLED色の変化で安全・危険を判断できる ・重機オペレーターへは別の送信tagにより回転との明りと音で知らせる事が出来る。 ・重機などのオペレーターもオプションの送信機を使用すると回転灯や音で気付くシステム ・オペレーターのみに危険を知らせたい場合はHERIMA本体は使わず送信用tagを持つだけで良い


メリット

・磁界とICタグのシステムに変えた事により規制物と人件費が削減出来るので、経済性の向上が図れる ・LEDを付けた事により自分と周りの作業員が危険状態を共有出来るので安全性の向上が図れる ・磁界とICタグのシステムに変えた事により規制物の設置・撤去の必要が無いので施工性の向上が図れる


コメント:

HERIMAシステムのメリットは、LEDでの作業員認識である。磁界内で作業員LEDランプの色が変化するため、視認で危険範囲の判断が可能である。

つまり、夜間作業における重機と作業員の安全対策では活躍できる商品である。


昼間現場では、吉川工業製品が評価が高く、重機側作業員と双方に危険信号が発信されるのでお互いのコミュニケーションに繋がる。

夜間現場では、HERIMAシステムと施工する時間に応じて提案を選択する必要がある。


確実言えることは、磁界関連はどんな現場環境でも確実な精度である。






・RFID作業員接近警報装置「IDガードマン」

NETIS:KT-150103-VE 活用促進技術


概算金額:不明


仕様:RFIDタグを利用した接近監視及び警報する装置

・作業員の重機作業エリア接近時における注意喚起する技術

・IDガードマンは、RFIDタグを利用した重機等への作業員接近監視及び接近警報をする装置 ・重機操作に集中するオペレーターへの周囲作業員の接近を光(回転灯)と音(警報ブザー)で知らせることが出来る ・RFIDタグは作業員のヘルメットへ取り付たり、ポケット等に入れて携帯する ・重機の可動範囲や作業場所に合わせて、検知エリアをツマミを回すだけで任意に変更できるため、仮設バリケード等の盛換え工事が最小限で良く、経済的 ・重機からの検知距離は、2系統の設定が出来ます。2台の回転灯を動作させることができる。 ・重機等での利用時に車輌オペレーターの携帯するタグをワンプッシュで警報しないようにする機能も搭載している


メリット

・誘導員と警報装置からの警報に変えたことにより、車輌の構造的死角も解消して全方位監視が可能になるため、安全性の向上が期待できる。 ・RFIDタグと警報装置に変えたことにより、保安器具の設置が不要になり、経済性の向上と省力化が図れる。 ・直接伝達に変えたことにより、重機オペレータ自身が作業員の接近情報が掴めるため、情報伝達性の向上が期待できる。


デメリット:西尾レントオール社の商品のため、西尾レントオール社からの直接レンタルではないとレンタルできない。


コメント:こちらはNETISの活用促進技術商品となる。







合図者発信による警報システム

NETIS:CG-100032-VE  令和3年3月にてNETIS登録終了

メーカーシンク・フジイ 代理店レックス


概算金額:レンタル月4〜5万円 販売298,000円 別途お取り寄せ


仕様:重機オペレーターと作業者との間で相互確認可能な無線警報装置

「ばか騒ぎ」 : リモコンタイプ
重機の接触事故を防ぐため、周辺作業者(作業者)が携帯するリモコンのボタンを長押しすることで、重機オペレーターに接近をサイレンによって知らせ、重機オペレーターがストップボタンを押すことで確認し、重機に取り付けられたパトランプが点灯する。作業者はパトランプの点灯により重機オペレーターが気付いたことを確認でき、この相互確認によって重機付近の安全性を向上させることができる。

「ばか騒ぎ-TR」 : トランシーバータイプ
作業者が携帯する子機の送信ボタンを押すと、重機に設置された親機のサイレンとランプが稼動し、騒音の大きい重機内でも重機オペレーターは子機と親機で会話することによって用件や指示を詳しく知ることができ、重機付近の安全性を向上させることができる。また、子機と親機全体に一斉緊急警報を発することもできる。

メリット

・ 「ばか騒ぎ」では重機オペレーターと作業者が接近を相互に確認できる。さらに「ばか騒ぎ-TR」では会話することにより用件や指示まで伝えることができる。このため、作業者と重機との接触、巻き込み事故を防止でき、重機作業周辺の安全性が向上する。
・ 斜面崩壊等の危険がある場所で重機作業をする場合、監視する作業者がリモコン、または子機トランシーバーによって重機オペレーターに危険を知らせることができるので、重機作業自体の安全性が向上する。

デメリット

リモコンなど合図する人員が必要となる。 コメント

令和3年3月にNETIS登録終了となるが、こちらの商品を紹介させていただく。

機能がシンプルで施工範囲が狭いところでは、この商品が優れているからである。

監視員、合図者、または作業主任者にリモコンを持たせ、バックホウに合図したい時、ボタンを押すだけである。


リモコンを押すときは、

・重機に近づくとき

・重機作業に関する合図

・現場内異常時

これらは、作業内が狭い時に有効である。よってこのシステムを紹介した。




まとめ:

現在バックホウにおける重機安全対策システムが出ているが、実際に使用した経験を踏まえて提案させてもらった。

磁界系のシステムは、設置や精度は素晴らしい。設置撤去が容易に行えないと現場クレームとなるため、この作業の容易さは必須条件である。精度も重要だ。正直、「バックホウ用メットセンサー」 といった商品は、精度が悪い。2mと記載されているが2mの作業半径内に入ってしまうと危険である。


このような経緯より各商品の提案となる。



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