建設工事において、構造物の施工は重要な施工工程となります。
そんな構造物の中でも傾斜30°以上の傾斜部の品質に貢献できる技術を紹介します。
コンクリートの品質、耐久性はもちろんのこと、美観にも気をつけなくてはなりません。
穴ボコがたくさんの構造物を見せたくないのは、誰もが同じ思いかと思います。
これまでは、美観・品質・耐久性を様々な技術を活用し向上させてました。
美観ならコンクリート表面気泡抜き器具ピカコンや品質なら養生材・養生マットを活用しており、全てが独立した技術でありました。
現在、残業規制などの制約から作業効率化が重要となっております。
これらの技術が一つで対応できるようになったらいかがでしょう。作業も効率化できるかと思います。
今回は、美観・品質・耐久性の3つに貢献が期待できるフィルターシートキュアを紹介しますので、この記事を読み、良質な構造物(傾斜30°以上!)を手に入れましょう!
透水&養生型枠シート
「フィルターシートキュア」
メーカー:フジモリ産業
※各代理店から問い合わせしましょう
商品概要
・フィルターシートキュアは、余剰水や空気の外部排出と湿潤・保水養生の連続作用により、コンクリート表層部の品質改善を効率よく行なえる、 『高品質を効率的に』 をコンセプトとした透水型枠機能を有する湿潤・保水養生シートです。 ・一般型枠の内面に張り付けてコンクリート打設を行うことで、構造物表層の空気や余剰水を外部に排出促進させることが可能となります。 ・型枠脱型時に構造物に残置することで連続したコンクリート養生が可能となります。 【メカニズム】 A)コンクリート打設~凝結時 ・コンクリート表層の空気や余剰水がフィルターシートキュアを伝わって型枠外へ排出されます。 B)凝結~型枠脱型時 ・フィルターシートキュアがコンクリート中の⽔分の蒸発を防ぎ、コンクリート表面を湿潤・保⽔状態に保ちます。 C)型枠脱型後 ・フィルターシートキュアがコンクリート中の⽔分の蒸発を防ぎ、コンクリート表面を湿潤・保⽔状態に保ちます。 ・保水層(自己吸水性不織布)に追加給水することで長期的に湿潤・保水状態を保ちます。
導入メリット
【技術特長】
・構造物表層の空気が外部排出されるため、表面気泡が1/10以下に低減します。
・構造物表層の余剰水が外部排出されることでW/Cが低下し、かつ養生により水和反応が促進される相乗効果で構造物表層の透気係数(緻密性)が1/10以下に低減(向上)します。
・構造物表層の緻密性が向上するため、劣化因子の浸入に起因する中性化に対する抵抗性が改善され耐久性向上が図れます。
・型枠脱型時も乾かさず、連続養生が可能なため、初期ひび割れの抑制が図れます。
・コンクリート打設から養生期間中はラッピング効果により、汚れ防止に役立ちます。
・傾斜のあるコンクリート構造物や塩害対策地域、寒冷地域等のコンクリート構造物に対して特に採用効果が期待されます。
・標準養生期間の型枠残置が必要なく、型枠は所定強度発現後に脱型が可能となります。
・フィルターシートキュアの残置により、別途養生材の設置手間が発生しません。
ワンポイント
特に効果が高い範囲として、
・コンクリート構造物の傾斜部
・塩害対策地域のコンクリート構造物
があげられます。
最後に
フィルターシートキュアは、いかがでしたでしょうか。これまで型枠シートと養生とそれぞれの技術を活用して構造物の品質に貢献しております。
このフィルターシートキュアを活用し一貫した技術活用より効率的に高品質な構造物を手に入れましょう。
ありがとうございました。
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