職人不足、働き方改革、生産性の向上等々。
建設業の課題は山積みでございます。
この課題を解決するため、国を挙げての取り組みが目まぐるしく行われております。
近年、この取り組みの一つが定置式水平ジブクレーンでございます。
名前は分からなくても一目見れば誰もがわかるクレーンだと思います。
そうです。海外で一般的なクレーンです。
日本のクレーンには、課題が多くあります。
クレーンの在庫確保、オペレーターの確保、クレーン配置場所の確保といった課題です。
現場の動かすにあたって何より不効率なことは、工程によりクレーンの使用が異なるのです。
この日は搬入と吊りものがあるからクレーンを使用するけど、工程が少し開くから次の日はクレーンを使用しない。っといったことが日常茶飯事です。
クレーンを動かすには、もちろん専任のオペレーターが必要ですが人材不足の中、オペレーターも一つの現場専属ではございません。
人材不足の中、さまざまな現場に行ったり来たりなのです。
そして、現場は生き物であるから故に、急遽搬入するものが来たり来なかったりしますので、急遽必要なタイミングが来たりもします。
このような中、常に現場にクレーンがあり使用できることが何よりの生産性向上であるのは間違いないのです。
この改善に、国交省が検討しているのが定置式水平ジブクレーンとなります。
今回は、このジブクレーンのメリットデメリットを紹介し今後の生産性向上につなげていただけたら幸いです。
定置式水平ジブクレーン
定置式水平ジブクレーンとは?
主に欧米圏といった海外で主流のクレーンであります。
海外旅行を行ったことがある方なら日本では見かけない水平に伸びたクレーンを見たことがあると思います。
それです。
定置式であるため、搬入して設置したらずっとその場にとどまり稼働します。
規格は大小さまざまあり、現場に応じて規格を決めることができます。
操作するオペレーターは、クレーン特別講習修了者となります。
導入メリット
・専任オペレーターが不要
クレーン特別講習修了者なら誰でも操作可能
・モーター稼働で排ガスゼロ+環境負荷低減
モーター稼働のため、必要となるのは電源です。
土木現場では発電機を活用することとなりますが、それでも従来のクレーンの燃費に比べたらその差は大したことはありません。
・定置式だからいつでも稼働可能
従来のクレーンと比べ定置式で現場にあるため、いつどんな時も活用が可能です。
また、従来なら無理しても人力で運んでた仮設材などもクレーンで運搬することができ、作業員の負荷低減となります。
導入デメリット
・取り扱い業者、在庫が少ない
現在、国交省も検討中のクレーンであるため、まだ各現場に普及できるほどの取り扱いがありません。
・定置式クレーン資格保有者が少ない
こちらも普及さえすれば、資格者は増えると思いますので大きなデメリットではないかと思います。
最後に
これから普及が期待されている定置式水平ジブクレーン。
このクレーンが各現場に普及されれば大幅に生産性が向上すると考えられます。
クレーン資格者については、デメリットでも記載したが、このクレーンが普及すれば資格保有者が増えてくることと考えられるので問題はないと思います。
あとは、クレーン台数が何よりの問題で導入したくても物がなければ意味がありません。
国交省積極的に取り組まれていることからこれからの普及に期待しましょう。
ありがとうございました。
Comments