提案項目:コンクリート温度管理による品質向上
・モバイル式コンクリート養生温度管理システム 温度ロイド
概算金額:レンタル月30万円(子機台数により変動あり)
初回基本料20万円 別途お取り寄せ設置費(設置は要確認)
仕様:養生中のコンクリート内温度や、外気温・養生仮囲い内温度等を24時間体制で遠隔自動計測・記録し、打設したコンクリートの品質確保を図るシステム。
●現場で養生中のコンクリート内温度を遠隔計測し、コンクリートの品質管理を行うシステム。よりリスクに対処しやすくする等の目的で、外気温や養生仮囲い内温度の遠隔計測も追加可能。
●本技術のシステム構成は、温度センサー、データロガー、高速モバイルルーター、および弊社が開発するWeb上のオリジナル管理ページからなる。
●オプションで、温度のみならず、湿度も計測できるセンサーに置き換えが可能で、コンクリートの養生温度管理以外にも使用できる。
メリット:
●直接現地へ行きデータ収集する必要がなくなるため、計測員の移動に伴う事故等の危険を回避できる分、安全性が向上する。
●インターネット環境があれば、現地へ行かなくても、24時間体制でいつでも計測データの記録・確認ができる。
●コンクリート内に設置された温度計のデータを無線通信ステーションに収集し、内蔵されたauまたはdocomoのモバイル通信網を利用して現地から弊社サーバへ計測データを送信できる。養生仮囲いの内外の気温も同時計測できる。
●現地から送信された計測データはサーバで一元管理されるため、パソコン等で専用Webページにアクセスすることでいつでもデータを確認できる。データはサーバ上で整形され、グラフや時系列の表として表示・閲覧できる。
●サーバ上に保管された計測データは、CSV形式でダウンロードできる。
●計測温度が警戒温度を超えた場合、あらかじめ設定した現場管理者等のメールアドレス宛てに通知できる。また、パトランプやサイレンで、現場から離れた管理事務所等にも同時に異常を通知することができる。
デメリット:
子機と親機の無線通信範囲の確認が必要となる。見晴らし良くて150mのため、打設箇所が広いと親機が複数台必要となる。
コメント:NETISが令和3年3月で登録終了となるがリアルタイムのコンクリート温度管理では、これほど実績と信頼がある商品はない。遠隔監視と緊急メールとパトランプにより養生内やコンクリート温度の警戒温度に近づいた際は、迅速な現場対応が取れる。
また、このシステムはカスタマイズが可能である。
例えばジェットヒーター連動機能だ。養生内温度が低くなり警戒設定温度に近づいた際、ジェットヒーターと連動することができる。遠隔の温度管理から適正温度まで自動化することができる。
そして、良くコンクリート養生における技術提案には【湿度】についても記載していることがある。しかし、湿度は難しいもので、例え散水をしたとしても湿度が上がることはない。など湿度のコントロールはとても難しい。散水してなくても湿度が高かったりと湿度に関する対応は現場トラブルの原因となるため、注意が必要だ。
・埋込可能型ワイヤレスコンクリート温湿度センサ (SmartRock・BlueRock)
概算金額:SmartRock2万円(3mケーブル用2万8千円)、BlueRock2万8千円
新発売SmartRock3(3mケーブル品プラス千円)3万円
仕様:
コンクリート打設後の養生温湿度を定期的に自動記録し、無線通信でスマートフォンにデータを転送することができる完全防水・埋込可能型温湿度センサ
【温度センサ型】SmartRock
・養生中のコンクリート内部温度(最大深度3m)を15分間隔で約60日間自動計測記録が可能
・圧縮強度試験結果(圧縮強度と材齢)と積算温度との相関式を求め、コンクリートの養生温度をモニタリングすることにより、コンクリート強度発現を推定する
【温湿度センサ型】BlueRock
・養生中のコンクリート内部温度
・相対湿度(深度5cm以内)を1分~24時間間隔(21段階設定)で自動計測記録(計2500データ、最大8時間間隔で2年間分)
メリット:
①どこに新規性があるのか?(従来技術と比較して何を改善したのか?)
【共通】
・センサ
本体をエポキシ樹脂で充填し、完全防水型とした
・専用のスマートフォン対応アプリケーション(Android・iOS対応、無償)でエリア別にセンサを管理・制御することができる
・Bluetooth通信によりコンクリート内部に埋込まれたセンサ本体からデータを転送することができる
・スマートフォンでデータを収集し、現場で測定結果を表示することができる
・インターネット環境がない現場でもスマートフォンのモバイル通信機能を用いて工事関係者とデータ共有ができる
【温度センサ型 (SmartRock)】
・マチュリティ法(積算温度法)によりコンクリートの強度発現を推定することができる
・マスコンクリートの深度3mまでの養生温度を15分間隔で1ヶ約60日間自動測定保存することができる
【温湿度センサ型 (BlueRock)】
・湿度センサ部に透湿防水処理加工を施した
・表面から深度5cm以浅のコンクリート養生温度
・相対湿度を1分から24時間間隔(全21段階)で 2500データを自動測定保存することができる
②期待される効果は?(新技術活用のメリットは?)
・労務費削減による経済性の向上
・記入ミス等の削減、1日1回のデータ収集作業となるため施工性の向上
デメリット:
埋め込み型のため、使い切りとなる。従来の【おんどとり】はセンサのみの埋め込みのため、センサが消耗品であった。大きい構造物だと複数台必要となり高額となってしまう。
現場に応じて費用対効果を検証しよう。
コメント:
こちらは、つい最近NETIS登録となったコンクリート温度管理商品でマチュリティ工法による供試体の圧縮試験が不要になる商品となる。
現場としては、コア抜きがいらなくなりスマートフォンで温度を管理できるなど現場作業の効率化となる。
★ここで現場チェックポイント★
確かに圧縮試験がいらなくなったが、供試体の圧縮試験で1万円かからないで試験可能である。比べ、こちらの商品は最低でも2万円してしまう。
この作業効率化による費用対効果を取るか、従来通りの供試体による試験を取るかは現場規模による。
ただ現状の段階では、このスマートロックシリーズを使用しても供試体による圧縮試験は並行して行うだろう。
マチュリティ工法と圧縮試験を比較して変化が検証結果に大差ない証明をしなくてはならないからである。
供試体を試験所まで持っていく手間(現場が遠方なら特に)はなくなる。
・新登場商品
ソーキ社からエコモット社の温度ロイドと同等商品が登場した。
コンクリート養生温度クラウド管理システム
どうしてもNETISを採用したい場合、こちらも視野に入れて良いだろう。
しかし、ソーキ社は商品化せずにNETIS登録を行ってしまうため、商品が存在しているかは要確認となる。
ホームページには掲載されていない。
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